« スクラッチとはこうやるのさ。子犬のDJの技がすごすぎる件。 | トップページ | ブラウザで文献管理してAndroidタブレットで論文読む。 »

2013年7月10日 (水)

Scipy 2013 Conferenceのトークがめちゃ面白い件。

Pythonを使った科学データ解析を支援している会社Enthoughtのブログで7月24日から29日まで開催されていたSciPy 2013の様子について触れられています。EnthoughtMediaというユーチューブのチャネルにすべてのチュートリアル・トークがすでにアップされているようです。速い。Enthought(エンソート)はIPythonもずっと支援しているし、SciPy2013のメインスポンサーでもあって、Pythonコミュニティはお世話になりっぱなしです。。

IPythonの生みの親であるFernando PerezのKeynote

Enthoughtのブログでもプッシュされていますが、Fernando Perezのトークはとっても面白かった。

ハイライトのメモ

  • 7:50 いっちばん最初のバージョンのIPython(ver 0.1)たった260行くらいの短いコードでIPythonのシェルが立ち上がる。
  • 13:08 IPython Notebook Viewer by Matthias Bussonnierの紹介(nbviewer)
  • 16:35 IPyhonでダイナミックなブログ記事を書いているPythonic Perambulationsの紹介
  • 19:40 「Probabilistic Programming & Bayesian Methods for Hackers」というGitHub上でも公開されている全部IPython notebookで書かれた本。さっきのnbviewerで開いて読むことができる。
  • 23:45 Juliaサポートの話(必見。下記参照。)
  • 28:30 Takafumi ArakakiさんによるEmacs IPython Notebook Clientの紹介。Emacsユーザーじゃないですが、すごい。。
  • 28:50 VimもIPythonのClientがある。
  • 29:00 Enthought Canopyという新しいIDEの紹介。IPythonがコンソールとして埋め込まれているモダンなPython IDE。CanopyとかMayaviとかつかってみようかな。アカデミックライセンスはフリーだし。

JuliaとIPythonをミックス

Juliaというサイエンス用途の計算に特化した新しい言語があるらしいのは去年くらいにちょっとPyConかなんかのライトニングトークとかで見た気がするけど、Fernando PerezのトークではJuliaをIPythonから読み込んでごちゃごちゃにミックスして相互に参照しあった使用例を披露していて、ものすごい。Juliaというのはものすごく速いらしい。変数にちゃんとしたタイプがあるらしくLLVM上でJITまでついてしまうスクリプト言語という最強な仕様。PyPyもうかうかできない。AnyというタイプにするとDuck typingになるらしくPython側でちゃんとタイプされてない変数を受け取るときとかAnyで受けとけば一応通るみたいなこともできるらしい。Juliaの公式ページではCの2倍くらいの遅さというからJavaよりも速いし、C#くらいか。CythonとかCエクステンションを書くようなパフォーマンスがクリティカルな部分をJuliaでやってしまうというのが当たり前の時代がきそうだ。ミックスするのはIPython上でのみ可能なので注意。Julia側ではPythonのライブラリーのインポートとかできるらしい。numpyとかMatplotlibとかJulia側から使えるらしい。恐ろしい子。

Juliaのトーク

Juliaに興味があったら、こもビデオもどうぞ。Cコードの1-2倍の時間のパフォーマンス、よく考えられたタイプシステム、言語のコアはほんのちょっとで(おそらくCで実装されていて)、その他のJulia言語自体の多くの部分が(標準ライブラリーとかも含めて)Julia自体で書かれているというPyPyみたいな仕様。シンタックスはRubyとかPythonとかにとっても近い。

Sean MurphyによるA Julia Meta Tutorialというブログポストもおすすめ。なぜJuliaが作られた、誰が作った、Matlabユーザー、Rユーザーはどう言っている?などなどざっと目を通すとJuliaの立ち位置が分かります。

チュートリアル「Intro to scikit-learn」

Scikit-learnをつかった機械学習のチュートリアルです。これはPart1で、これだけで50分。Part3まであるので時間があるときにどうぞ。いつか時間を見つけて見たい。。。みたらハイライトをここに書くかも。チュートリアル前編にわたってIPython Notebookで構成されているので、きっとGitHubに公開されているに違いない。ここにあった。IPython Notebookって恐ろしく便利だなぁ。

Part2です。

Part3です。

Enthought Canopyのウェミナー

結構良さそうだ。。パッケージマネージャーとかあるのか。

« スクラッチとはこうやるのさ。子犬のDJの技がすごすぎる件。 | トップページ | ブラウザで文献管理してAndroidタブレットで論文読む。 »

学問・資格」カテゴリの記事

Python」カテゴリの記事

英語」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: Scipy 2013 Conferenceのトークがめちゃ面白い件。:

« スクラッチとはこうやるのさ。子犬のDJの技がすごすぎる件。 | トップページ | ブラウザで文献管理してAndroidタブレットで論文読む。 »

しろののツイッタータイムライン

  • ツイッターは5つ目も凍結されました。6つ目での復活も不可能。なのでnoteに注力しています。

    と思ったら、イーロン・マスクの買収が公になってアカウントが復活できました。ありがとうマスク。

    トランプ関連記事の一覧リスト

オススメたち

2024年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

はてブ

無料ブログはココログ