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2015年6月24日 (水)

CDCが韓国を渡航警戒区域に指定?ソースは?

日経に「米、MERS防止策検討 韓国を渡航警戒区域に」という記事が2015/6/22 11:47付で上がっていて、ネットで話題になっているようです。

私は数日前に「WHOの査察によると1-2週間でMERSは沈静化するらしい。」なんて記事を書いた手前、アメリカが韓国を渡航警戒地域に指定となったらWHOは一体なんだったんだ・・・。と、一瞬唖然としてしまいましたが、日経以外のソースで裏が取れませんでした。

この日経の記事は会員制で全文が見れなかったのですが、見れる部分には確かに

韓国を渡航警戒地域に指定したほか、発熱などの症状が出た渡航者に警戒するよう医療関係者に呼びかけた。

という文があります。これ、主語が曖昧で米国だろうというところまでは分かるんですが、オバマが言ったのか、それとも米疾病対策センター(CDC)が言ったのがよくわかりません。

気になったので英語のソースを探してみてもそれらしい記事が見当たらないし、CDCのサイトでHealth Information for Travelers to South Koreaの項目をチェックしても、渡航警戒なんてないんです。いつもの通り、MERSとは無関係の感染症へのワクチンの摂取をお勧めしているくらいで、至って普通のレベルです。MERSには開発中でまだワクチンないでしょうし、このページにはMERSのMの字もありません(あとで見たらページの下にMERSに関するリンクがありました。下記参照。)。それはそれで驚きましたが、まあちょっとでもCDCが言及すると影響が大きいでしょうから慎重なのでしょうか。

一応CDCのサイトの更新が遅いのかもしれないので、ニュースを検索したらこのブログ記事を書いている二時間前に配信されたニュースで、「CDC tells travelers to South Korea not to fear MERS」という真逆の記事を見つけました。

ちょっと引用すると

“We do not recommend that people avoid traveling to Korea,” says Lisa Rotz, the associate director for global health and migration in the Centers for Disease Control and Prevention’s division of global migration and quarantine. “So far, all transmission has been within health-care facilities, so the risk to most U.S. travelers is extremely low.”

つまり、CDCのアソシエイトディレクターであるリサ・ロッツ氏によると「MERSのすべての感染は院内感染であり、アメリカ人の旅行者が現地で感染するリスクは極めて低い」のでCDCとしては「韓国への旅行を控えることはお勧めしていない。」という話です。

なんだかこの記事を書いた川合智之という記者(日経の特派員さんでしょうか?)の早とちりじゃないのでしょうか?と思えてならないです。

追記

ブログ記事のためなら人柱ということで、個人情報をたくさん要求される日経の会員登録をして記事全文を読んでみました。全文には

CDCは韓国を渡航警戒地域の3段階で最も低いレベル1に指定した。

という部分があり、確かに、CDCのTravel Noticesのセクションに警戒レベル3段階で一番下の「Watch - Level 1, Practice Usual Precautions」が指定されているのが確認できました。

とは言ってもレベル1は常識的な予防を徹底しましょう程度で、「手洗いをする」とか、「病気の人への接触をさける」とか、「韓国の医療機関を利用してから14日以内に発熱したら医者にいく」とか、至極当たり前のことしかいっていません。なので、いつからレベル1だったのかわかりませんが、MERSが発生した時点でレベル1にするくらいは当然でしょうし、だいぶ前からだったんじゃないでしょうか。追記。一番下に「Page created: June 05, 2015」とあるのでおそらくMERS発生の5月20日から二週間くらい後からずっとレベル1のようです。

ここまで見るとレベル1でも”渡航警戒地域”と本当に言っていいのか疑問ですし、上のリサ・ロッツ氏の発言のように旅行を控えることは勧めていない状態なのには変わりありません。これがレベル3になると「Warning - Level 3, Avoid Nonessential Travel」となり、無用な旅行は控えるべきとなるので、”渡航警戒区域”といった時のイメージはレベル3からかなぁと個人的には思います。

まあ記事自体には間違いがあるとはいえないようですが、”渡航警戒区域”という言葉が一人歩きしそうな、ちょっとわかりにくい記事だなあとは思います。

まあ保守を装ってアクセス稼ぐような「嘘・大げさ・紛らわしい」三拍子揃ったアホなサイトが多数ありますが、そういうところが煽っているだけですね。

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