2016年1月 3日 (日)

デイビッド・ビーズリーのユニットテストで魚が死んだ話。

自称ファンクラブ(非公式)を宣言して以来、やっぱりほぼほったらかしになりましたが、ビーズリー節炸裂な面白いツイートがあったので紹介して、ファンクラブの活動のアリバイ作り。

なんか魚を飼っていたらしいデイビッド曰く:

「水槽の水質検査紙が言うには全く問題なしらしいが、魚は全部死んでいる。バカげたテストだよ。 なんでテストなんか気にする必要があるってんだ。これじゃテストしたせいで魚が死んだみたいだよ、ほんとに。」

というボヤキが入ります。

ここでいうテストという言葉は二重の意味があってなんかプログラミングしているときに規模が大きくなってくるとユニットテストとかコードがちゃんと動作しているのかテストするためのコードを書いたりするのがよいということになっています。でもちゃんとしたテストなんか書くのはめんどいし、効果がほんとにあるのかはケースバイケースだったりで、懐疑的な人も多い。でも、教科書的なというか教義的にテストの重要性を強調するようなトークとかPyConとか行くとよくあったりするわけです。

耳にタコができるくらいテストの重要性を聞かされるので、コアなプログラマーはテストという言葉に敏感なんですね。それで水質検査のテストが全く意味を成さないのを皮肉っているわけです。

そうするとフォロワーさんたちが悪乗りしてきて、

「テストが通ったんだったら魚が死ぬ方がおかしいよ。」

とか、

「うちの水槽を確認したけど魚大丈夫だよ。テスト環境を最新にしているかい?」

とか会社とかでチームでコーディングしている状況で実際にありそうな返事でボケてきます。

茶々入れは更に続き、

「ペットショップはDockerを使わないと駄目だね。ただ魚を売るんじゃなくって、水槽も一切合切全部の環境を売る。そうすれば差異がなくなるのに。」

とか最近はやりのDockerを絡めてきます。ボケにボケで返すわけですね。

DockerというのはLinuxの環境をGitみたいにコミットできるあれですね。Python2.5で動くプログラムを最新のUbuntuで動かしたらPythonが3だったとか2.7.9だったとかで動かないみたいな問題を解決するためプログラムの動作環境そのものをパッケージ化してバージョン管理してしまう。

ときて、魚にはPlecoさんという名前をつけていた魚は水槽の底で動かない。

度々ツイートに出てくるデイビッドの子供は死んだ魚をトイレに流すのに興奮状態。

a case of ichってなんじゃ?とおもったら、おそらく感染症の一種っぽいです。黄色い斑点が魚の体表にできるらしいです。

というわけで感染症で魚が全滅してしまったのではないかという感じ。

真面目な話、水質検査のスティックでテストできるのはせいぜいpHとか重金属の汚染度とかくらいだと思うので、細菌に感染してた場合はテストはパスしてしまうでしょうから、やっぱり細菌とかが怪しいですね。

まあ、とりとめのないやりとりですが、いたずら好きな少年のようなやりとりがいかにもビーズリー節ですね。面白さが伝えきれたかは自信なし。

デイビッド節がお気に召された方は、ぜひPyCon2012でデイビッドが行ったPyPyについてのトーク「Let’s talk about something diabolical」がとっても面白いので御覧ください。このトークがファンになったきっかけです。この人はdiabolicalという単語が大好きで、よく使います。

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2014年9月 8日 (月)

デイビッド・ビーズリーのPythonコース(シカゴ5日間)のお知らせ

業務連絡。業務連絡。

シカゴ在住またはお近くのビーズリーファンへ業務連絡です。

先日公式ブログにてアナウンスされましたが、シカゴにて「Python Courses for Fall 2014 with David Beazley」が開催される予定です。初心者・中級者むけの「Practical Python Programming, Sep. 29 - Oct. 3, 2014」と中級者以上むけの「Advanced Python Mastery, Oct. 20 - 24, 2014」という2つのコースが予定されています。

サイトによると

Both of these courses are taught in a round-table format that is strictly limited to six participants.

ということで、円卓で6人様限定で行われる濃いコースのようです。ファンの皆さんにはたまりませんね!!!

気になるお値段の方はどちらも$2500とのことで、会社が出してくれないと無理って感じですね。

でもChicago かあ。ぐぅ、遠い。遠いなぁ。行ってみたい。。。が、無理だ。

行ける人は是非!

当方はPlanet Python経由で知りましたが、詳細は公式ウェブサイト http://www.dabeaz.com/chicago/index.htmlの方が情報が多いです。

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2014年4月20日 (日)

PyCon2014のトークの感想とDavid Beazleyファンクラブ設立のおしらせ

PyCon2014の公演・チュートリアルのビデオが専用サイトに大量にアップされていますね。

いつもはYouTubeのNextDayVideoのチャンネルに二週間遅れくらいでアップされてたと思いますが、今年は公式サイトが異常に早いですね。

一体ビデオいくつあるのかとおもって、ChromeでInspect elementでビデオのタイトルのクラス名をしらべて、ConsoleでjQuery(".video-summary")として拾ってみると執筆時では138ありました。トークは35分くらいで、チュートリアルの場合は3時間くらいなので、全部みるのは大変なので、見たものに関しては短い感想を書いておきますので参考にしてください。

ビデオのEmbedが許可されていないので、URLのリンクだけ面白かった・お勧め順に紹介していきます。

PyCon US 2014の公演ミニレビュー

  1. Discovering Python by David Beazley
  2. デイビッド・ビーズリーは、独特のはなし口調と、実はもと大学教授だったりする経歴、PythonとC/C++への半端ない知識と、Family Guyのピーターみたいな風貌と、いろいろと楽しいPythonコミュニティーのレジェンドです。とにかく話しが面白いので、いつもPyConとか楽しみにしているのです。 このトークでは、ソフトフェア会社間の特許の訴訟で、アドバイザーとして、弁護チームに参加したときの経験についてのお話です。 特許にあたるイノベーションが、プログラムのコードのどの部分が実装部分にあたって、それがいつ内部で開発されて、いつ製品になったのかとかを弁護士にわかるように証拠付で説明しないといけない仕事の依頼をうけたらしく、一台のPCがあるだけの牢獄のような部屋に隔離されて、訴訟相手のプロプライエタリーな1.5TBのC/C++のソースコードと格闘する数ヶ月のお話。 出たり入ったりは自由なので、閉じ込められているわけではないけども、ソフトウェアのインストール禁止なので、メディアも持ち込めないし、インターネットもないという状況で、与えられたのはXPとVisualStudio、メモ帳。こんなのでどうやって、膨大なコードを理解すればいいのかと途方にくれていたところ、コマンドラインでpythonとタイプしたらpython 2.3が起動したという奇跡。そこからunixコマンドgrepとかlsとかをPythonで実装して、ソースコードを検索するツールを作り上げて、コメントにある重要な情報の抽出したり、完全に無秩序にコピーされたいろんなバージョンが混在するソースコードを整理、カタログ化していって最後は、かなり完全なカタログができて、いろいろとクリティカルな情報を引き出して訴訟を助けたという話。面白かった。
  3. Keynote by Fernando Pérez
  4. IPythonの生みの親、フェルナンド・ペレスの基調講演。とくかく早口でたくさんの情報を詰め込んでますが、去年までと内容的にはかぶってますが、面白かった。IPyhon notebookはいまいろいろな言語のコアに移植されて、移植された言語が10になったそうで、IPyhon notebookからRも使えたりするみたいですね。おそろしや。去年はJuliaとまぜこぜの話をしていたけも。あとはBeautiful dataというブログにあるグラフを引用していて、それによるとビッグデータに関するビジネス寄りなコンファレンスStrata Conferencesの2011年から2014年の発表データを解析するとRを使用した発表が2012をピークに減少していくなか、IPythonがぐいぐいと追い抜いていって2014年のデータではRのピークを追い抜いた状況だそうです。こういう分野ではRの歴史的な優位はそう簡単に揺るがないと思っていたのでちょっと驚き。
  5. Keynote by Guido Van Rossum
  6. Pythonの生みの親Guidoも、例年通り基調講演ですが、今回は内容が薄いです。Python2.8はやりません宣言のダメ押しと、3.4つかってねアピールは例年どおりですが、numpyコミュニティーはほぼPython3への移行が完了している模様で、アカデミックな分野は本格的な移行がそろそろ始まりそうな感じらしいです。出だしで、Pythonでライブコーディングしているんですが、単純なミスを結構していて、Guidoでもべつにコーディング超うまいわけではないんだなぁという感じ。下にも書いたけどKivyをプッシュしていました。
  7. Fast Python, Slow Python by Alex Gaynor
  8. PyPyのコアデベロッパーとして有名なアレックス・ガイナーさんのトークです。半分くらい一般的なダイナミックタイピングな言語でのパフォーマンスの話でなかなかPyPyの話をしないなあと思ったら後半はやっぱりPyPyがらみのはなし。彼がかいたzero_bufferというPyhonモジュールの話が、ちょっとおもしろかった。PythonでC言語でいうmallocateみたいなバッファーで、極力コピーなしで、処理ができるようなオプティマイゼーションが可能になるらしい。使ってみたい。
  9. What is coming in Python packaging by Noah Kantrowitz
  10. Packagingと聞いてpy2exeみたいなバイナリーパッケージの話かとおもってしまったけど、distriutilとかpipとかPyPIとかの話でした。ensurepipというモジュールはpipを簡単に取ってくるためのStandard libraryで、Python3.4からeasy_install pipしなくてもpipが使えるようになったらしい。pip自体はStandard libraryではないけど、とってくるツールはPythonの一部になったという変な状況だけど、現状は劇的に改善する現実的な対処。pipはまたmatureじゃないという判断?venvというPython3.4のモジュールはvirtualenvをもとにフラッシュアップしたもので、Standard libraryらしい。PyPIがWarehouseというのに半年くらいで差し替えられる予定らしい。
  11. 2D/3D graphics with Python on mobile platforms by Niko Skrypnik
  12. 主にKivyの話です。AndoroidやiOSでもPythonで2D/3DのOpenGL ESのGUIプラグラムが書けるKivyですが、いまいちコミュニティがまだ小さくってポピュラーとはいえない状態だけども、Guidoも基調講演で一押ししていて、Pythonをモバイルに浸透させるにはKivyを盛り上げていくべきといっています。
  13. Analyzing Rap Lyrics with Python by Julie Lavoie
  14. ラップ・ミュージックの歌詞をRapgeniusというサイトからどど~んとBeautiful Soupでスクレイピングして拾ってきて、あとはreで分析してみたよって話。Julieさんはラップ・ミュージックが大好きなんだけど、女性としては、BitchとかFuckとか汚い言葉(swear、Bワード、Fワード)が多いのが気になるので、誰が一番多く使っているかとか、誰が社会的・政治的なメッセージが多いかとかして、RapにおけるSexismの分析をしている。

  • IPython in depth: high productivity interactive and parallel python by Fernando Perez
  • 3時間のチュートリアルなのでまだ、聞いていないけど、絶対に役に立つはず。

    いまいちだったトーク

    1. My big gay adventure. Making, releasing and selling an indie game made in python. by Luke Miller
    2. ゲイ向けのゲームというニッチなエリアでインディーズゲームをPyGameで開発して、販売するまでのステップについて一般的な話。もうちょっと突っ込んで具体的な話だとよかったんだけど、ウィンドウズにはpygame2exeというのを使ったそうだけど、これはPyGame用にカスタマイズされたpy2exeらしい。あとはPC向けはやっぱりSteamを狙えだそうで、なんか良く聞く話で終わってしまった。一応一人で食べていけるくらいは稼げたみたいです。
    3. Know Thy Neighbor: Scikit and the K-Nearest Neighbor Algorithm by Portia Burton
    4. とても話し慣れていて、プレゼンテーション自体は上手なんですが、高校生向けに話しているような口調がきになってしまったのと、かなり基本的なレベルを表面的になぞっていてMachine learning 101の一回目みたいな感じで終わってしまったのでボリューム的にがっかりしてしまった。K-MeansとKNNの違いを認識していなかったので、それが唯一の収穫。。。

    「David Beazleyファンクラブ」の設立のおしらせ

    参考資料:Family guyのピーター・グリフィン。

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    最後に突然ですが、「David Beazleyファンクラブ」の設立のお知らせです。ファンなので。

    今後、「David Beazleyファンクラブ」タグもブログに追加したので、随時あたらしいビーズリーネタを発見したら更新していく予定です。

    また、サイトをお持ちの方で、ファンクラブに加入したい方はコメント欄にビーズリー愛についての書き込みいただけたらば、厳正なる審査の後、リンクページでもつくって追加します(本気)ので、お気軽にお書き込みください。

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