
久しぶりのHackerNewsうぉっちのシリーズです。こちらのリンクはWindows 10のインストール時にできるだけプライバシーを優先する手順を説明したものです。
さらにLifehackerの記事「What Windows 10's "Privacy Nightmare" Settings Actually Do」には多少これらの設定がなにをしているのか解説されています。
OSそのものがAndroid並みにスパイウェア化している
Windows 10は一ヶ月で7500万台のインストールを達成したらしいということで、Windows 8が半年で一億らしいので、すごい勢いで普及していますね。Windows 10は5.21%のシェア達成という記事もあって、Mac OS Xをすでに超えました。すごい。
まあ、「最初の一年はダタですよー」ということですでに移行した人・ぼちぼち移行する予定の人も多いと思います。私もサブマシンのWindows 8を刷新するチャンスと期待してたんですが、上のリンクのようにプライバシー関係に関する心配がアチコチから聞こえてきます。どうもOSそのものがスパイウェア化しているのではないかと心配です。
パブリッシャープレビューに参加してたので、デバックのためにいろいろな情報がマイクロソフトに送られているというのは知っていましたが、製品版ではそういうのはなくなるものと思っていたのは甘かったですね。スラドのコメントにあるように「Build 10240がそのまま正式版になって、結局IEには正式版でもフィードバックボタンがついたまま」というのは読めなかった。
検索窓に入力する情報なんかはもちろんコルトナさんに筒抜けですし、、ブラウザーの閲覧履歴なんかもマイクロソフトに送られると堂々と書いていますね。
ネットワークの接続の項目には「エラーや診断結果をマイクロソフトに送信」とあります。ネットワークって家庭用のWi-Fiとかですよね。必要あんのかなぁ・・。
パーソナライゼーションの項目にはおもいっきり、「メールのコンタクトや、カレンダー、その他の関連する情報をマイクロソフトに送信」とあります。
まあこういうのはデフォルトではOFFで、ユーザーが明示的にオプトインする形が好ましいですが、そうは問屋がおろしません。
疑問なのは上のリンク先にある手順を全部その通りやったとして、プライバシーが本当に守れるのだろうか?それはどうやって証明するのだろうか?パケットを解析すればOK?ウィンドウズアップデートとかもろもろの通常のマイクロソフトとの通信の中に暗号化されて混入させたら判らないので、ユーザーの了解なしつまり、オプトインの手順なしでは違法なのでやらないだろうと期待するしかない。でも情報というのはお金と違って減らないので罪悪感とか薄いし、罰則も実際軽いと思うので、まあ無理な話でしょ。。
案の定ちょっと調べるとこういう記事が出てくる。Windows 10はプライバシー設定をオフにしてもMicrosoftのサーバにデータを送信していることが判明
ウィンドウズも個人情報ビジネスを推進
私の予想ではマイクロソフトは「最初の一年はダタ」と言いつつ、移行を急がせつつ、結局は一般家庭用のエディションについてはほぼ確実にずっとただにする予定ではないかと思います。
Androidだってただですし、そうして普及させて、アプストアで収益をだす、広告、あるいは個人情報を提携企業にカスタマーIDとかでやや匿名化しつつ販売したり、何らかの形でお金に変えることで稼ぐというのが現代的なビジネスモデルだとおもうので、割りと自然な流れではないかと思います。
マイクロソフトがアップルと割と仲がいいのはOfficeをマックユーザーが意外に買ってくれるかららしいし、Officeはドル箱。OS自体で儲からなくともOfficeをつかってくれればいいという読みもあるだろう。
というわけで、マイクロソフトが無料のOSという免罪符を掲げ、おおっぴらに個人情報を取得する方向に舵をとったことは間違いないと思います。
私はLive.comのメールも使っているのですでにメールもカレンダーも、写真も色々とマイクロソフトと仲良く共有していますが、そういうサービスはいやなら使わなければすみますが、OSというといやなので使いませんがなかなか難しいので、なんとなくウィンドウズは聖域っぽい感じがしていたので、OSレベルでやられるとドキッとしますね。
まあ、すでに明け渡しているような情報ばっかりとも言えるし、減るものでもない。。。グーグルさんにはとっくに降伏して、Gメールが便利すぎで使うし、検索もChromeにログインしてまで使っているので、ウィンドウズ10には降伏しないぞというのも変だよな・・。
確かにまあグーグルやフェイスブック・アップル・アマゾンがやってもいいことをマイクロソフトがやっちゃダメという話はないですね。UbuntuですらUbuntu Oneとかアマゾンとの連携とかUbuntu Phoneとか暗黒面に落ちてしまったし。
でも個人的な結論はUbuntu以外のDebianベースのLinuxに数年で移行
とはいえ個人的な結論としては、真剣にLinuxを考え始めました。WindowsはWindows 7の延長サポートが切れるまで使う。あと5年。それまでに移行。
Ubuntuに一番慣れているんだけど、Ubuntuは上にも書いたようにCanonicalが最近からり怪しいので派生のMintとか、渋くDebianかな。
同じくUbuntuベースでElementary OSというマックっぽい外見ですごくかっこいいのもあるが、開発者たちが立ち上げた会社が寄付を紛らわしい形で誘導していて気持ち悪いので敬遠。
最近はOSにこだわる理由は減っている。ブラウザがあればいいことが多いし、自分が使うアプリはクロスプラットフォームなアプリが多い。PCでゲームとか全くしないし。Windows 7のサポートが切れる頃にはPCネイティブで動くアプリの重要性はさらに低くなると思われる。つーかPC使うのは仕事とほぼPythonでコーディングする時。
ちなみに、いまはクラウドにデータがある時代なのでHDDがいきなり逝ってしまってもほぼダメージがなくOS再インストールが気軽にできて便利な時代になったが、やはりDropboxやGoogleDriveは嫌なので自宅NAS上で運用しているTeamDrive Personal Serverを使っている。タダでも使えるけど私のプランは年間約25ユーロで10GB(3400円)まで使えるもの。Teamdriveはクライエントサイドで暗号化する仕様で、しかも自分でサーバー立てられるのでかなりセキュアで、とろいNASでもサクサク速いのでおすすめ。
現状報告
2016年1月現在、Linux Mintを家で使い始めました。素晴らしいです。
ツイートにあるように機械学習をしようと思うとLinuxでやるのが普通らしいので、ちょうどいい機会ということで開発環境をLinuxで構築していたら、普段家でPCでやっていることのほぼすべてLinuxで問題ないことが判明し、Windows 7全然起動しなくなりました。
プライバシー面ではDebianが一番信頼できそうなので、最初はDebianでいってみましたが、DebianはプロプライエタリなドライバーをLive CDに同梱するのは拒否しているので、予想通りWiFiのドライバーでトラブルがおこって、LANケーブルでしのぎつつ、インストール完了させたが、apt-get update後に自分のマシンでは二度前触れ無くフリーズしてしまったのであえなく撤退。
Linux MintはLive CDですでにWiFiが動くし、非常に快適だったけど、逆にNVIDIAのドライバーの不具合でインストール中にフリーズしてしまったのでGrubの起動オプションにnomodesetを追加して、インストール終了させてからドライバーアップデートしなくてはいけなかったが、その後は快適そのもの。
ウィンドウズにライセンス払うのはほんとに馬鹿馬鹿しいと感じてしまった。