Tiddlywiki5の安定版5.1シリーズが正式にリリース!使い方・基本
TiddlyWiki5とは
TiddlyWiki5はブラウザ内で自分用のメモを画像つきで書いたり、関連したメモをまとめたりするのに便利なツールです。WikitextというMarkDownに似た感じのマークアップ言語でもって簡単に見栄えの良いメモを書けるのが特徴です。
一つのHTMLファイルとそれに埋め込まれたjavascriptでできているので、オフラインでも使える自分専用のウィキサイトといった感じです。ブラウザ内でメモを取るという意味で、Evernoteと用途がかぶりますが、クラウドじゃないのでデータを自分のPCにおいておけて、暗号化もできるので、セキュリティ的にも利点があります。
安定版の5.1シリーズがリリース
いまではTiddlyWikiクラッシックと呼ばれる前バージョンもまだまだ現役で使われていますが、HTML5の技術を使って位置から作りなおしたTiddlyWiki5が開発中でしたが、長いベータテストを経て2014年の9月20日あたりにようやく正式安定版の5.1シリーズがリリースされました。(すぐにマイナーなアップデートがあったので、執筆時では5.1.2が最新版です)
これで、内部の仕様が固まったということなので、これからのアップデートは下位互換を保った形になります。
つまり、テーマ(スキン)やプラグインの制作者が、仕様変更を恐れずに安心して制作できる環境が整ったということで、いろいろとサードパーティからのツールが増えてくると思います。ユーザーにしても、アップデートが簡単になるはずなので、ようやくみんなにおすすめ出来る状態になりました。
インストールの方法
インストールといってもタダのHTMLファイルなのでダウンロードしてくればいいんですが、どっからダウンロードするかが、多少ややこしいかもしれません。
TiddlyWiki5の公式サイトへ行き、HelloThereの下にあるTiddlerのGetting startedをスクロールして、緑色のDownload Enptyというのをクリックして、好きなところへ保存してください。それだけです。保存先をDropboxとかにすると便利です。
オンラインアップグレード(アップデート)の方法
当ブログではベータ版のときから使用感をレポートしていたので、TW5をもう使い始めている人もいると思います。そ言ういう場合は、TiddlyWiki5の公式サイトから、右の検索窓にUpgradingと打ち込んでUpgradingのTiddlerを出します。するといくつか方法が書いてありますが、多分簡単なのはオンラインアップデートです。
- 書いてある通りhttp://tiddlywiki.com/upgrade.htmlに行き
- 表示されたページに自分のTiddlyWiki5のファイルをマウスでドラック・ドロップします。
- 次のページで、必要なタイドラーにチェックしてから、上の方の「Upgrade」のボタンを押して、
- 次のページで、Save upgraded TiddlyWiki fileをクリックして、別名で保存します。
この方法だと、$マークから始まるシステムタイドラーがやたらあって、これをアンチェックするのがめんどかったりします。
個別のTiddlerを手作業でインポートする方法
もし、インポートするTiddlerがあんまりない場合は、手作業で欲しいのだけ新しいファイルにドラッグする方が簡単かもしれません。
その場合、最新版のEmptyファイルをダウンロードして、この最新のTiddlyWiki5のファイルと、古いTiddlyWiki5のファイルを同時に開いて、古いTiddlyWiki5から新しい方へTiddlerをドラッグします。ドラッグの仕方は、右のmoreのタブからallを選んで、欲しいTiddlerのタイトルを掴んで新しいTiddlyWiki5の方へドロップします。$:/ImportのTiddlerでキャンセルかインポートか確認されるので、Importボタンで確認してください。
TWクラッシックからの新機能は?
TiddlyWiki5ではいろいろとデザインや機能が変更・追加されています。
スタイリッシュで高機能になったTiddlyWiki5の使い方。にTWクラッシックからの変更点など基本的なことは書いたのでそちらを見てもらって、ここではこれらの変更に加えて、正式版がでる直前に追加されたKaTeX Pluginというプラグインについて紹介します。
これはTiddlyWiki5に標準でついてくるプラグインなので、Emptyをダウンロードしてきてすぐにきれいな数式の表示がTexのシンタックスで表現できます。
http://tiddlywiki.com/plugins/tiddlywiki/katex/にある用例を見てもらうとわかると思いますが、$$サインでTexを囲ってやるだけで簡単です。
TiddlyWikiクラッシックの方ではMathJax Pluginというのがありましたが、KaTeX は速さが売りの新しいTexライブラリで、公式サイトの下の方でMathJaxとの比較がありますが、KaTeX は明らかに速いのがわかります。TiddlyWiki5でもMathJax Pluginをつかえますが、両方使った結果、体感的にもKaTeXが速かったです。
保存の仕方とFirefoxのおすすめ。
いろいろと編集した後に、右側の保存ボタンが赤くなっているときには、まだ保存されていない変更があるという状態なので、ブラウザを閉じる前にしっかりと保存しましょう。
Chromeの場合、ブラウザのセキュリティのポリシーによってコンピュータ上のファイルを書き換えることが出来ないようになっていますので、ダウンロードしてファイルを上書きすることで保存になります。このとき、ブラウザのアドレスバーからファイルの場所をクリックボードにコピーしてから、保存ボタンを押して、ファイルダイアログのファイル名にそのままペーストしてやると、ファイルを探すのが省けて簡単です。
しかし、こまめに保存したい場合はこの方法では辛いです。実はFirefoxを使うと保存が自動で行われるようにできるFirefoxのアドインがありますので、TiddlywikiにはFirefoxがおすすめです。
最新版のFirefoxは、こちらでダウンロードできます。
Firefoxをダウンロードしたら、アドイン「TiddlyFox extension for Firefox」を追加します。再起動して、FirefoxでTiddlywikiファイルを開きます。ダイアログで、このファイルの変更を許可するか聞いて来るので許可します。これで、Tiddlerを編集した後、自動で保存されるようになりますし、手動で保存ボタンを押した時もダウンロードではなく、ファイルの上書きで、あっという間に保存されます。保存を自動化にするか手動にするかは右の歯車のアイコンからControl Panelへ行き、SettingタブのAutosaveから設定します。
他にもFirefoxはプライバシー保護に関するアドオンが充実しているのが、Chromeに勝るアドバンテージです。Googleはユーザーの行動を追跡して、最適な広告を表示するために、クッキーとjavascriptに強く依存しているので、ユーザーが信用するサイトだけでクッキーとjavascriptを許可するようなことが可能なFirefoxに対抗するためにChromeを作りました。
私は「RequestPolicy 」というアドオンでjavascriptを信用できるサイトのみに手動で許可しています。
という訳でTiddlywiki5にはFirefoxがおすすめです。
豆知識
マイクロ(µ)とかのギリシャ文字やコピーライトの文字(©)などはHTMLで規定されているSymbolがそのまま使えます。便利な表はこちら。
µ でマイクロ
© でコピーライト
予定
今まで書いてきた記事は、ベータ版でしか関係ないことも多いので暇を見て基本的な使い方、便利な使い方、カスタマイズ等改めて記事にしていこうかなと思います。
それまでは、古い記事も多少は参考になると思いますので、こちらを参照ください。
- TiddlyWiki5のカスタマイズ その1(注意:トップにツールバーを追加の項目はベータ版からだいぶ変わったので参考になりません。)
- TiddlyWiki5のカスタマイズ その2 YATTUKEブログ風詰め合わせテンプレート
英語ですが、TW5 Magickというサイトがいろいろとコツがまとまっているので、おすすめです。